ウソ?本当?太陽光発電のウワサを徹底検証
太陽光発電について、意外と知らない事実がいっぱい!?
ここでは太陽光発電に関するウワサを検証します。
ジリジリと焼け焦げるような夏の日差し。人間にとって、暑い夏は最も太陽の光を感じる季節ですが、意外にも太陽光発電は、夏になると発電量が低下してしまいます。 その理由は、現在多くの太陽光発電システムに採用されている結晶シリコン太陽電池。この結晶シリコン太陽電池は、表面が高温になると発電量が低下してしまうのです。 では年間を通して最も発電量が多い季節は一体いつなのでしょうか。天候や屋根の形状などの条件によって発電量が大きく変動するため一概にいえませんが、多くのデータでは5月に最も高い発電量を記録しています。太陽光の量が豊富でありながら、それほど気温が高くない春は、太陽光発電のベストシーズンといえるでしょう。
理想の太陽電池パネルの取り付け位置は、日当たりの良い南向きの屋根。東向きや西向きでも設置は可能ですが、南向きに設置した場合と比べると、発電量が8割ほどになるという調査結果もあります。それでも真南から±45度以内の南東、南西であれば、南向きに近い発電量が得られるといわれています。 屋根の形も発電量を左右します。日本の住宅にはさまざまな形の屋根がありますが、太陽光発電に最も適しているのは、南に面した「片流れ」の屋根です。日本で一番多いとされる「切り妻」の屋根も、2つある斜面の一方が南向きであれば太陽光発電に適しています。 太陽光発電は、太陽電池パネルに降りそそぐ光がエネルギーになる発電方法です。そのため日当たりが良いのはもちろんですが、樹木や電柱などの影が出たいよう電池パネルにかかっていないか注意する必要があります。特に、冬の日差しは影が長く伸びるので、夏場は気付かなかった影が屋根にかかってしまう可能性もあります。屋根の向きや形、周囲の影などに気をつけて効率よく太陽電池パネルを設置してください。
日本のいろいろな屋根の形
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切り妻
日本で最もメジャーな形の屋根。屋根の一方が南向きなら発電効率がアップ
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寄せ棟
4面ある斜面のうち、面積の広い斜面が南向きなら太陽光発電に向いている
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陸屋根
水平の屋根に、傾斜のある土台を取り付けて太陽電池パネルを設置すると◎
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片流れ
傾斜が南向きなら、斜面全体に太陽電池パネルを搭載して効率よく発電できる
一般家庭に太陽光発電を設置すると、国から補助金が受けられます。けれどもこの補助金は、年度内の予算に達すると受付を締め切る場合があるとされています(「太陽光発電普及拡大センター」ホームページによる)。また、家庭で発電して使い切れなかった電気(余剰電力)の買い取り制度も、年々買い取り金額が下がっていく予定です。 以上のことから、太陽光発電は設置する時期が早ければ早いほどお得だと考えてしまいがちですが、太陽光発電システムそのものは数百万円もの買い物です。技術が進歩すれば低価格化も予想されるので、焦って買って後悔するよりも、自分に合った設置時期を見極めましょう。 予算の確保はもちろんですが、住まいの立地を調べて太陽光発電に適しているかどうかを判断することも大事です。今の立地が適している場合でも、近い将来、自宅周辺に高層建築物が建って日照条件が悪くなる可能性だってあるのです。 既存の住宅でゆくゆくは子どもの独立や二世帯同居などでリフォームの予定があるなら、現時点では導入を見送った方が良いでしょう。 逆に、ひとまず導入する予定がなくても新築やリフォーム時に「太陽光発電システムを搭載できる屋根」をオーダーしておいて、将来的に条件が整ったら設置する方法もあります。
万一、災害などで電力会社からの送電がストップしても、太陽光が届く日中であれば太陽光発電でつくった電気を使うことができます。とはいえ自動的に電気が使用できる訳ではなく、手動で自立運転コンセント(非常用コンセント)をつないで「自立運転モード」に切り替える必要があります。 自立コンセント(非常コンセント)の位置や操作方法はメーカーや機種によって異なるため、説明書でチェックしておくことをおすすめします。 ただし、太陽光によって発電量が左右されることと、一般的なシステムの「自立運転モード」の場合は最大1500ワットまでしか発電できないことは注意しておきましょう。
ホコリや砂といった汚れは、ほとんどの場合、雨が降ると自然に流れ落ちるので掃除をしなくてもOKです。ただし鳥のフンなどが表面に付着すると、雨では流しきれずに発電量が低下してしまうケースもあります。 屋根の上にある太陽電池パネルは、なかなか見る機会がないのでちょっとした変化に気付きにくいもの。普段から発電量をこまめにチェックして、極端に発電量が下回る時はメーカーや販売店に相談してください。 太陽光発電は、一般的にほかの発電方法に比べると故障や不具合が少なく、メンテナンスが楽だといわれています。それでも10年近く経てばシステムの一部装置が寿命を迎えるので、殆どのメーカーでは保証期間(10年間という場合が多いようです)を決めて数年に1回程度の定期点検を行っています。定期的に点検・メンテナンスをしている太陽光発電システムなら、例え不具合が起きても多額の修理費用がかかる可能性は低くなります。太陽光発電を導入する時は、あらかじめメーカーや販売店の保証期間やアフターケアを比較・検討しましょう。
太陽光発電で始まる便利な生活!
日本の家庭でも、年々急速に広がり続ける太陽光発電。
地球温暖化が問題とされる現代において、発電時に二酸化炭素(CO2)を排出しない太陽電池は、これからますます活躍していくことが予想されます。
あなたもクリーンな太陽光を活かしながら、境に優しい生活を実践してみませんか?