新築やリフォームを機に、庭に樹木を植えたり、ガーデニングを始めたりする人も多いのでは?
緑のある住まいは心が安らぐものですが、このほかにも緑には「住まいを守る」という大事な役割があります。
私たちが室内で快適に過ごしている時でも、建物は常に外の陽差しや風雨にさらされているものです。これらの自然条件による劣化から建物を守ってくれるのが樹木などの緑。緑があれば、夏は日除けとなって室内が涼しくなり、冬は冷たい風を防ぐことで室温が下がりにくくなります。これによってエアコンの効率が上がり、省エネにつながる訳です。
住まいを守る緑は、ただ単に植えれば良いということはありません。立地や気候の特性に合わせて効果的に緑を配置する必要があります。
樹木の種類は方角によって植え分ける!
庭に植える樹木の種類は、次のように方角によって植え分けましょう。
まず、北側には常緑樹を。一年を通して緑が茂る常緑樹(カシの仲間やツツジの仲間など)は、冷たい北風から家を守ってくれるものです。高い生け垣にすると風除けとして効果を発揮します。
続いて東側、西側には落葉樹(カツラ、ハナミズキ、カエデの仲間など)を植えましょう。葉が茂る夏は日除けとなって室内に涼しさをもたらし、葉が落ちて枝だけになった冬は陽差しを通して室内をポカポカと温めてくれます。
西側は、夏の西陽対策として常緑樹か落葉樹を植えます。これらの植え方はあくまで目安であり、住まいの日照条件や陽当たり、風通しなどによって樹木の選び方は異なります。あなたの住まいにピッタリの樹木について近所の植木屋さんやホームセンターなどに問い合わせてみましょう。
緑のカーテンで夏の暑さ対策を
数年前から、夏になるとTVや雑誌などで取り上げられる機会が多くなった緑のカーテン(グリーンカーテン)。
緑のカーテンは、住まいに緑を取り入れるお手軽な方法の一つです。暑い夏の陽差しを遮り、葉から放出される水蒸気の蒸散作用によって、住まいがスッと涼しくなります。
作り方は、壁にネットを張って、ゴーヤや朝顔などの植物を這わせるだけ。風通しもよく、風で葉がそよそよと揺れる様子が爽やかです。